京都の五山 送り火 (8月16日)



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大文字山 送り火

五山送り火当日、大文字山山頂から他の四山の送り火を望む。


大文字山 送り火


小さい頃、父が送り火を見ながら「ああ、帰って行かはる」とつぶやいていました。
お盆の間、こちらへ戻ってきていたご先祖さんが、あちらへ帰って行くのが送り火です。炎があがり、煙が空へ消えていくのを見て、沢山の魂が空へ戻っていくのを想像しました。送り火って、そういう風に静かに見送りたいと思うんです。

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ここからは、送り火当日の大文字山頂の様子を、画像でお届けします。

私、小学校の授業の一環で、大文字山登山をさせられたことがあり、えらくしんどかった記憶がトラウマになり、以来、ずっと登る気にならず、○十年ぶりの大文字山登頂です。やっぱりしんどかった。

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送り火は京都を代表する行事ですが、実際に動いているのは地元の方達で、それぞれのグループが自分達の定められた場所の火檀を作って、それが集まって大の字になります。(他の四山でもそうだと思います。)大の字の裾の方はどうかわかりませんが、頂点(真ん中)の方は、地元の方だけで、かなり慎重に作業が行われ、火檀完成後には、部外者は近づくだけでも用心されます。(うっかり火檀を壊されると大変なことになるから)


当日、薪は山頂までトロッコで運ばれ、最後は人海作戦で運ばれます。この人海作戦には小学生位の子供達が多数参加しています。


大文字山 送り火

子供達も薪運びを手伝っています。

大文字山 送り火

山頂に薪が集まりました。

大文字山 送り火

一本一本、丁寧に積み重ねていきます。

大文字山 送り火 大文字山 送り火



大文字山 送り火

こちらは「大」の裾の方です。

大文字山 送り火

ここでも子供達が大活躍。

大文字山 送り火

何時間もかけて、日没前、やっと火檀が出来上がりました。

大文字山 送り火

いよいよ点火。あっという間に炎が燃えさかり、周囲は火傷しそうな熱さに包まれます。

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さて、京都市民でも、山麓に住む人しか知らないことかもしれませんが、送り火の後、燃えて炭になった薪は自宅に持ち帰られ、和紙に包まれて、一年間、玄関に吊るされます。お守りとしてです。

大文字山 送り火 大文字山 送り火

玄関に吊るされている大文字山送り火の消し炭。立派なのと小さいのと。

そのために、常連さんは予め空の牛乳パックと火バサミや軍手持参で山に上ります。
現在は、送り火当日は関係者以外立ち入り禁止になってしまいましたが、少し前までは登れたので、送り火が消えるとすぐに、消し炭の争奪戦が始まりました。なるべく大きい消し炭がいいのですが、そういうのは一般人にはなかなか手に入りません。翌朝にのんびり登ったら、粉々になったものしか残ってなかったなんてこともあります。

大文字山 送り火

まだ残り火があるうちに、消し炭争奪戦が始まります。
部外者は、まだちょっと近づきにくい雰囲気です。

大文字山 送り火

こういう立派な消し炭は、すぐに確保されていきます。

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