夢 宵 想


夢宵想では夜の人工物を中心としたスナップ写真を集めてみました。夜の撮影は余計な物が映らないように工夫できるうえ、アバウトに撮影しても、「下手な鉄砲数うちゃ当たる」法則で、案外きれいに写っていることがあります。その代わり例えば蛍光灯の緑色かぶりとか、肉眼ではわからないところで「えっ?」というような失敗もあります。現像が出来上がってくるまで、何が起こっているかわからないようなお遊びです。
不思議な事に、同じ夜の撮影でも、星を撮ってる時は、シャッターを押したまま、あとは寝ていたりして、遥かに労力は少ないはずなのに、露出が失敗した時は、かなりがっかりします。夢宵想に集めた類の写真は、フィルターを換えたり、秒数を数えたり、黒い布を掛けたりはずしたり、はるかに面倒くさいことをしているにもかかわらず、失敗しても「あらら」で済んでしまいます。
わざわざ赴くというより、京都ならバイトの帰りに自転車で行って撮影できる「ついでさ」や、星撮影のように「眠いのに時間がきたら途中で起きなければならない」という寝起きの悪い私にとっては拷問のような手間がないからかもしれません。

ところで観光地京都が評価される時によく聞くのが「京都の観光は、ぼったくってる」という言葉。確かにまっ昼間のお寺に何箇所も行って、宝物やお庭を鑑賞するにはお金が一杯必要ですが、例えば祇園祭の宵山、翌日の巡行はタダで楽しめます。こんなふうにお祭りの中にはタダで見せてもらえる上に、お土産(?)に厄除けの縁起物等を頂けるところもあります。「えっ?いいんですか?」ってかんじ。人が溢れかえるお祭りが嫌なら、普通の日の夜に建物や路地の灯りを眺めるだけでも、けっこう雰囲気を味わえます。

京都に限らず宵の時間帯の灯りは、とても素敵で大好きです。特にフィルムに映すと見た目以上に幻想的である事が多く、これをフィルムの特性とか味気ない言葉で片付けたくはなく、人の力じゃない力が働いているんだと思いたい私はロマンチックなのでしょうか?

参考までに / ほとんどの場合キャノンEOS1とジッツオ三脚を使用
フィルムは手当たり次第でコダックE100vs、ハイカラー、フジベルビア100、プロビア400、タングステンT64等をノーマルまたは増感して使用
ストロボはあまり使わない。

また夢宵想、宵待想に載せた夜祭のご案内も、おいおい追加していきたいと思ってます。

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